マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査について
執筆者:日本性感染症学会認定医 内田千秋
マイコプラズマとは、これまで性感染症のクラミジアや淋病以外の尿道炎、または咽頭炎と診断されていたもののうち、原因が判明した菌のひとつです。
一般的にマイコプラズマというと、肺炎を思い浮かべる方が多いと思いますが、菌の種類が異なり、肺炎を起こす原因菌は「マイコプラズマ・ニューモニエ」といい、性感染症のマイコプラズマとは異なります。
性感染症のマイコプラズマは「マイコプラズマ・ジェニタリウム」、「マイコプラズマ・ホミニス」の2種類です。
また、ウレアプラズマと呼ばれる菌にも同じく多くの種類が存在します。そのうち性感染症の原因菌は、「ウレアプラズマ・パルバム」、「ウレアプラズマ・ウレアリチカム」です。
これらの感染経路のほとんどは性行為(粘膜接触)によるものです。
それぞれの菌に感染すると、男性は尿道の痛みや違和感、女性はおりものの量が少し増えたり、外陰部の軽いかゆみなどの症状が挙げられますが、症状がほとんど出ないことも多いため、知らない間に感染を拡げてしまう可能性があります。
【検査の種類】
「遺伝子による核酸増幅法(PCR法やTMA法など)」
無症状でも高い精度での検査をすることができ、性器以外にものどや肛門の検査が可能です。
男性の性器マイコプラズマ・ウレアプラズマは尿検査を行います。
女性の場合は子宮頸管を綿棒で拭って検体を採取します。
また、咽頭の検査は男女共通です。うがい液、もしくは咽頭ぬぐい液を用いて検査を行います。
【あおぞら研究所での検査】
あおぞら研究所では、PCR法やTMA法による検査を行っています。
直近の性行為から24時間が経過していれば検査が可能で、非常に高い精度で調べることができます。