HPVの検査について
執筆者:日本性感染症学会認定医 内田千秋
HPVとは、ヒトパピローマウイルス(HumanPapillomaVirus)の略で、「子宮頸がん」の原因とされるウイルスのことです。
子宮頸がんや陰茎がんと関連があるということが判明して以降、HPVは高リスク型と低リスク型の2種類に分類されるようになりました。
高リスク型に感染した場合は、子宮頸がんや陰茎がんなどに進行する可能性が高まりますが、それでも必ずがんになるというわけではありません。
低リスク型に感染した場合は、尖形コンジローマという良性のイボを形成することがあります。
ただし高リスク型と同じく、必ずしも尖形コンジローマになるわけではありません。ほとんどの場合は一過性の感染であり、免疫力により自然に消失します。
【あおぞら研究所での検査】
あおぞら研究所では女性のみHPVの検査を行っています。
膣内を綿棒で擦り、検体を採取します。
また、あおぞらクリニックでは男性も検査を行っています。
男性の場合、陰茎表面の皮膚をブラシで擦る検査を行います。
【どんな時に検査を受けたらいいか】
女性は自治体の健康診断などにより子宮頸がん検査の機会がありますが、男性にはそういった機会がありません。
高リスク型は感染していても自覚症状がないことが多く、低リスク型はコンジローマが発症するまでわかりません。
パートナーが変わった時や、不特定多数と性行為している人物と接触した場合など少しでも気になることがあれば、早めに検査を受けるようにしましょう。
【検査を受診できる機関】
前述のとおり、女性は子宮頸がん検査の機会がありますが、男性はそういった機会がないため、自身で検査を行う必要があります。
郵送検査キットを購入するか、自由診療を行っているクリニックでも検査を受けることができます。
費用はかかりますが、自身のタイミングでいつでも検査を受けることが出来るというメリットがあります。