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クラミジアの検査について

執筆者:日本性感染症学会認定医 内田千秋

クラミジアは、オーラル行為や粘膜の接触により、クラミジア・トラコマチスという菌の感染が原因で起こる性感染症です。

日本では最も感染報告の多い性感染症であり、世界的にも多く2016年の全米で確認されたクラミジアの感染者数は約160万人と報告されています。

感染していても自覚症状がないこともありますので、気がつかないうちに他人に移してしまう可能性もあるので、ご不安な行為、心当たりがありましたら検査をされることが重要です。

【検査の種類】

クラミジアの検査方法は大きく2種類、抗体検査抗原検査に分けられます。

抗体検査はクラミジアに対する抗体があるかどうか調べます。

抗原検査はクラミジアそのものの存在を調べる検査です。

【クラミジア抗体検査】

クラミジア抗体検査は血液を採取することで検査を行います。

抗体とは体内に細菌が侵入すると、その細菌に反応して身体が作り出すタンパク質です。

血液を採取し血液中のタンパク質(抗体)を検査することで、クラミジアに対する抗体があればクラミジアに感染していた可能性があるということになります。

抗体検査は採血で検査を行うため、妊娠中に検査を行う際は母子ともに安全性が保たれる点がメリットではあります(抗原検査は陰部に綿棒を入れて行うので、胎児にとって危険となる可能性があるため)。

しかし、過去の感染でも抗体検査の結果が陽性と出てしまい、現在感染しているかどうかの判定やクラミジア治療後の治ったかどうかの結果確認に向かない点や、結果が陽性であった場合、性器に感染しているのか咽頭に感染しているのか特定できないなどの面もあり、体質等で感染していないのに陽性と出ることもあるので、あおぞら研究所ではクラミジア抗体検査を行っていません。

【クラミジア抗原検査】

あおぞら研究所でのクラミジア検査は抗原検査(PCR法やTMA法など)を行っています。

PCR法とは二重螺旋構造になっているDNAを熱により分解し、その分解された部分に酵素がくっついていき、DNAを伸ばして増幅していく、非常に検査精度の高い方法です。TMA法などもPCR法と同じく遺伝子の核酸を増幅して調べる検査法です。

抗原検査は症状がなかったとしても検査が可能で、部位別での検査(尿・うがい液・膣分泌物・肛門分泌物)を行います。 抗体検査と違い、クラミジアそのものの存在を調べる検査です。

クラミジアの尿道・咽頭・膣分泌物・肛門の検査は全て、不安行為から24時間以上経過していたら検査可能です。

【どんな時に検査を受けたら良いか】

クラミジアの感染経路は、すでに感染している人とのキスを含めた性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)です。

クラミジアは感染率がとても高く、その患者数は世界的にも感染報告の多い性感染症と言われています。

特に若年層の感染報告例が多い他、個人差もありますが、自覚症状にも乏しく感染していることに気がつきにくいということも特徴です。

その為、症状が仮に無かったとしても、コンドームを用いない性行為(オーラルセックスも含む)や、良く知らない相手と性的接触を持ってしまった時など、不安な行為があった場合には検査を検討されることをおすすめします。

たとえ感染していたとしても、きちんと治療すれば完治する病気です。 ご不安な行為があった場合は早い段階で検査を受けて、病気の早期発見、感染拡大防止に繋げていきましょう。

【どこで検査してもらえるのか】

全国の多くの保健所でクラミジアの検査を行っています。保健所の検査は原則的に無料で、名前を申告する必要がありません。

ただし、検査日が決められていたり、クラミジアの尿検査はできても咽頭の検査はできなかったり、結果が出るまでに1週間ほど日数がかかることもあります。

保険適用の医療機関で検査を行われる場合は、保健所の検査日よりも幅広い診療時間から検査に行く時間を選べます。

ただし、症状がない方の検査はできませんし、匿名で検査を受けることは出来ません。その他、治療履歴が家族や会社に知られる可能性があります。

一方、自由診療を行っているクリニックでは、早ければ当日中〜2日ほどで結果が判明し、保険証を使わないので、検査・治療履歴が周りに知られずに済むなどのメリットがあります。

お仕事が多忙な方、近くに病院や保健所がなく足を運ぶのが難しい方、新型コロナウイルスの影響で自粛が求められる中での外出は憚れるといった場合は、あおぞら研究所のように郵送キットで検査の第一歩を踏み出す方も多いようです。

クラミジアに限らず性病全般に言えることですが、感染していても症状が出てこない、自覚症状に乏しいこともあります。

症状が何もないからといって、他人に感染しないというわけではありませんので、性行為をする際には「もしかして…」という意識を持つことが大切です。

少しでも気になること、不安な行為があるのであれば早めに検査を受けるようにしましょう。

クラミジア検査キットのご案内

 
登録衛生検査所
あおぞら検査センター

東京都港区登録 3港み生医第26号

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あおぞら研究所
 

高度管理医療機器等販売業・賃貸業許可証許可番号 2港み生機器第93号

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